- 一緒にいる時間が増えても、分かるとは限らない
- 手がかりの出る場所が移る
- それでも気になるなら、どこを見るか
- 聞き方で手がかりが消える
- 踏み込むと元に戻せない
- 自分では見られない時間帯がある
家にいる時間が増えたはずなのに、前より分からなくなった。そう感じることがあります。
一緒にいる時間が増えても、分かるとは限らない
在宅勤務が増えると、顔を合わせる時間は長くなります。それでも不安が薄まらないのは、今まで見ていた基準のほうが先に消えるからです。
出勤と帰宅という形がなくなると、何時に出て何時に戻ったかという線が引けなくなります。同じ家にいても、仕事中なのか、そうでないのかは、部屋の外からは分かりません。会議の声が聞こえていた時間が、本当に会議だったのかも確かめようがない。
働き方が変われば、生活が変わること自体はどの家庭にも起きます。
日中に部屋にこもる、昼に出かける、夜に作業する。それだけでは、まだ何も決まりません。
しずく家にいる時間が増えたのに不安が強くなった、という声はよく見かけます。見える時間が増えても、見える中身が増えたわけではないからです。
手がかりの出る場所が移る
勤務先という説明が効かなくなるぶん、手がかりの出方も変わります。
- 帰宅時間の遅れ
- 残業や休日出勤という説明
- 通勤経路から外れた行き先
- 職場の人からの見え方
代わりに残るのは、平日の昼間の時間です。在宅勤務では、日中に一、二時間ほど家を空けても、誰にも説明せずに済んでしまいます。買い物、気分転換の散歩、コンビニ、急な打ち合わせ。どれも自然な理由になりますし、実際そのとおりのことがほとんどです。
ここで見るのは理由のほうではありません。理由はいくらでも作れるので、追いかけても答えが出ないからです。見るのは、同じ形が繰り返されているかどうかになります。
それでも気になるなら、どこを見るか
気持ちが晴れないときは、次のあたりを書き留めておいてください。
- 日中に家を空けた日付と、おおよその時間
- 同じ曜日、同じ時間帯に偏っていないか
- 戻ってきたときの様子や持ち物
- 端末を持って部屋を移る回数
- 車を使う日と、使わない日
いちばん効くのは曜日の偏りです。取引先との打ち合わせや定例の用事なら、決まった曜日になるのはむしろ自然なこと。ただ、理由がはっきりしないまま同じ曜日の外出が続くなら、書き留めておく意味があります。
在宅勤務の日は、帰宅時間の代わりに家を空けた時間を書きます。「水 13時10分〜14時40分 外出 銀行と」「水 13時05分〜14時50分 外出 散歩と」。理由が違っても、同じ曜日の同じ時間帯に一時間半ほど空いていれば、並べたときに形が見えます。
書き方は浮気の記録の取り方にまとめました。日付と事実だけを並べ、その日どう感じたかは書かないでおくと、後から読み返したときに消耗しません。
しずく二週間ほど並べてみて、何も偏りが出ないこともあります。それはそれで得られた答えです。
聞き方で手がかりが消える
同じ家にいるぶん、聞きたくなる場面が増えます。
問いただした時点から、行動のほうが変わります。
こちらが何に気づいているかも、同時に伝わります。
出かけた先を毎回確かめる、部屋に入って画面をのぞく、戻ってきた時間を口に出す。どれも警戒を生みます。警戒されると外出そのものが減り、残っていた偏りまで消えてしまう。後からプロが入っても、その状態からでは難しくなります。
聞くとしても、その日の予定を普段どおり話題にする程度にとどめてください。
踏み込むと元に戻せない
同じ空間に端末があると、手が伸びやすくなります。ここには法律が関わってきます。
不正アクセス行為の禁止等に関する法律の第2条第4項は、電気通信回線を通じて他人の識別符号を入力し、制限されている特定利用をし得る状態にさせる行為を不正アクセス行為としています。配偶者のIDとパスワードを使い、別の端末からログインして中を見る形は、ここに当たりうるものです。どこから先が条文に触れるのかは配偶者のスマホを勝手に見るのは違法かに整理しました。
位置情報の機器についても条文があります。ストーカー行為等の規制等に関する法律の第2条第3項第3号は、承諾を得ないで、相手が所持する物に位置情報記録・送信装置等を取り付ける行為を挙げています。位置情報を取得しなくても、取り付けた行為そのものが挙げられている形です。この条項には感情を要件とする文言も置かれているため、浮気を確かめる目的がそこに当たるかどうかは、条文だけでは決まりません。断定はできませんが、軽い気持ちで試すものではない、とは言えます。
自分では見られない時間帯がある
在宅勤務の家庭で残る手がかりは、平日の昼間に集まります。そして、そこは自分がいちばん見られない時間帯でもあります。
自分も働いていれば当然ですし、家にいたとしても、出ていった相手を追うことはできません。顔を知られているので、距離を取っても気づかれます。日中の移動を続けて記録するには、複数名で交代しながら追う形と、待機できる場所と時間が要ります。これは根性ではなく、人数と時間の話です。
自分でできることは家の中に残る規則性まで。外に出てからの時間は、別の話になります。
相談に進むなら、先に次のあたりを書き出しておいてください。いつから気になっているか、日中に家を空ける曜日と時間帯、行き先の心当たり、そして確かめた後に自分がどうしたいか。最後のひとつが決まっていると、話が早く進みます。
問い合わせのあとには電話で状況を聞かれます。在宅勤務で同じ家に相手がいるなら、出られる時間帯をフォームの備考欄に先に書いておくと行き違いが減ります。
どこに相談すればいいか分からないとき
探偵社そのものではなく、話を聞いたうえで条件に合う事務所を案内してくれる窓口があります。相談だけで終わっても構いません。ただし、問い合わせのあとに電話で状況を聞かれます。出られない時間帯があるなら、フォームの備考欄に先に書いておいてください。
何から手をつけるか迷うなら、確かめる順序から読んでみてください。リスクの低いものから順に並べてあります。
同じように生活の形が変わる時期として、転勤や異動のあとに変化を感じたときと子どもが独立したあとの変化も書いています。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律(e-Gov法令検索)
- ストーカー行為等の規制等に関する法律(e-Gov法令検索)