- 同じ家にいると、外に手がかりが出ない
- それでも残るもの
- 手が届いてしまうぶん危ない
- 頼んでも届かない範囲がある
- 話を聞いてもらうときに
二世帯で暮らしている、親や兄弟が同居している。そうした家で相手の様子が変わったとき、疑いの向く先が家の中にいることがあります。外で会っている相手を探す場合とは、確かめ方が変わってきます。
同じ家にいると、外に手がかりが出ない
浮気を疑うときの手がかりは、たいてい外に出ることで生まれます。帰りが遅くなる、休日の外出が増える、走行距離が伸びる、支出が動く。どれも、会うために家を出るから表に出てきます。
相手が同じ家にいる場合、この手がかりがほとんど出てきません。
外に出ないぶん、記録として残るものが少なくなります。
時間も、お金も、移動も、変化として見えにくくなります。
確かめようとしている自分も、同じ家にいます。相談する声も、書き留めたものも、家の中に置いておくことになります。
しずく相談で多いのは、まず記録の置き場所に困る、というものです。紙もスマホのメモも、同じ屋根の下にあります。
それでも残るもの
外の手がかりが減るぶん、見る場所が変わります。気持ちが晴れないときは、次のあたりを書き留めておいてください。
- 自分が家にいない時間帯と、そのときの家の中の顔ぶれ
- 自分の外出の予定を、以前より詳しく聞かれるようになったか
- 同じ家にいるのに連絡を取り合っている様子があるか
- 家族の集まりや行事での、席や会話の変化
- 家事や買い物の分担が入れ替わっていないか
いちばん効くのは、自分が家にいない時間の重なりです。買い物、勤務、実家への用事。その時間に誰と誰が残っていたかを、日付と一緒に並べていきます。
同じ曜日、同じ時間帯に重なりが出てくるなら、それは書き留めておく意味があります。逆に、重なりがばらばらなら、別の説明のほうが自然です。
書き方は浮気の記録の取り方にまとめました。日付と、起きたことだけを書きます。自分がどう感じたかは、後から読み返すときに邪魔になります。
同じ家の中では、書いたものの置き場所にも気を配ってください。家族で共有しているタブレットやパソコン、同じアカウントで同期しているメモは、思わぬところで画面に出ます。何に残すと伝わりにくいかは浮気の記録に使えるアプリと避けるべきものに書きました。
手が届いてしまうぶん危ない
同じ家にいると、確かめる手段が目の前にあります。ここが、外で会う相手を疑う場合との一番大きな違いです。
- 部屋に録音や撮影の機器を置く
- 相手や家族の端末を勝手に見る
- 持ち物に位置情報の機器を付ける
- 家族の誰かに探りを入れる
端末については、法律の側に分かれ目があります。不正アクセス行為の禁止等に関する法律の第2条は、同法が対象とする利用を電気通信回線を通じて行うものに限っています。相手のIDとパスワードを使って別の端末からログインする行為はこの文言に当てはまり得ますが、手元にある端末のロックを解除して中を見る行為は、条文上は対象外と解されます。
ただし、対象外であることと、問題がないことは別です。詳しくは配偶者のスマホを勝手に見るのは違法かに書きました。
位置情報の機器も同じです。ストーカー行為等の規制等に関する法律の第2条第3項は、承諾を得ないで相手の持ち物にそうした装置を取り付ける行為を挙げています。位置情報を見ていなくても、取り付けた時点で条文の文言に入ってきます。
ここで誤解しやすいのが、相手が同居の家族なら関係ない、という受け取り方です。同項が対象として挙げている相手方にはその配偶者、直系若しくは同居の親族という文言があり、同居している家族もその中に出てきます。家族だから外れる、という構造にはなっていません。
なお同項は「恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で」という要件を置いているため、どんな場合でも必ず違法になると言い切ることはできません。言えるのは、自分で判断して踏み込むには不確かだということです。
しずく家の中で起きたことは、後から取り返しがききません。気づかれた時点で、その家での生活が続くことのほうが重くのしかかります。
頼んでも届かない範囲がある
探偵に頼めば家の中のことも分かる、とは考えないほうがよいです。
探偵業の業務の適正化に関する法律の第2条は、探偵業務を面接による聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法により実地の調査を行い、その結果を依頼者に報告する業務と定めています。外で会う場面がないなら、この形に乗せられる場面そのものが少なくなります。
さらに同法の第6条は、この法律により、他の法令で禁止又は制限されている行為を行えることになるものではないと書いています。自分でやれないことを、頼めば代わりにやってもらえる、という話にはなりません。
同居していても、外に出る場面は残ります。
車での送迎、買い物、家族の用事として出かける時間。外で二人になる時間があるかどうかが、頼めることの分かれ目になります。
だから、先ほどの記録が効いてきます。自分がいない時間の重なりだけでなく、二人が同じタイミングで外に出ている日があるかどうかを見ておくと、相談したときに話が早く進みます。
話を聞いてもらうときに
同居しているという事情は、最初に伝えてください。家の造り、生活の時間帯、自分が家を空ける時間。ここが分からないと、そもそも調べられる形かどうかの判断ができません。
問い合わせをすると、その後に電話がかかってきます。家の中にいると出られない人が多いので、出られる時間帯をフォームの備考欄に先に書いておくと行き違いが減ります。
どこに相談すればいいか分からないとき
探偵社そのものではなく、話を聞いたうえで条件に合う事務所を案内してくれる窓口があります。相談だけで終わっても構いません。ただし、問い合わせのあとに電話で状況を聞かれます。出られない時間帯があるなら、フォームの備考欄に先に書いておいてください。
急いで確かめなくていい
同じ家にいるぶん、毎日顔を合わせます。早く白黒つけたくなるのは自然なことです。それでも、その日のうちに決めなければならないことは、たぶんありません。
記録を取りながら、判断は保留しておく。この2つは同時に進められます。
何から手をつけるか迷うなら、浮気を確かめる順序から読んでみてください。リスクの低いものから順に並べてあります。
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律(e-Gov法令検索)
- ストーカー行為等の規制等に関する法律(e-Gov法令検索)
- 探偵業の業務の適正化に関する法律(e-Gov法令検索)