- 判断は両方向に偏る
- 偏りが起きる仕組み
- 自分では気づけない
- 偏りを減らす方法
疑いが消えないのに確信も持てない。この状態が最も長引きます。
判断は両方向に偏る
よく語られるのは「疑い始めると何でも怪しく見える」という方向です。ただ、偏りは両方に起きます。
- 疑いが強いとき。何を見ても根拠に見える
- 認めたくないとき。はっきりした変化も見落とす
気づきにくいのは、認めたくないときのほうです。確かめたいと言いながら、確かめたくない気持ちも同時にある。どちらも本心です。
しずく矛盾しているようですが、自然なことです。両方あるほうが普通だと思います。
偏りが起きる仕組み
記憶の残り方に理由があります。
疑いを裏づける出来事は記憶に残り、そうでない日は流れていきます。
先週の火曜に帰りが遅かったことは覚えていても、その前の3週間は普通だったことは覚えていません。だから頻度を実際より多く見積もります。
逆に、認めたくない気持ちが強いときは、変化に説明をつけて処理します。仕事が忙しい時期だから、疲れているから、と。
自分では気づけない
偏りの厄介な点は、偏っている自覚が持てないことです。
- 当てはまる日だけ数える
- 当てはまらない日を記憶から落とす
- 別の説明がつく変化を検討しない
- 一度確信すると、反証を受けつけなくなる
反証を受けつけなくなるところまで進むと、周囲が何を言っても届きません。
しずく自分が冷静かどうかは、自分では分かりません。だから頭の外に出しておくんです。
偏りを減らす方法
判断を頭の外に出すことです。
記録を残す
日付と事実だけを書きます。感想は書きません。
記録の目的は、疑いを裏づけることではありません。
自分の思い込みと事実を切り分けることです。
全部の日を並べると、当てはまらない日も見えます。これが最も効きます。
やり方は行動の記録の取り方にまとめました。
全部を並べる
数週間分がたまったら、曜日ごとに並べ直します。怪しい日を探すのではなく、全部を眺めます。
並べ方は曜日と時間帯の規則性の見つけ方で、見返す間隔は記録を見返すタイミングで扱っています。毎晩読み返すと、そのたびに偏りが戻ってきます。
たとえば、帰りが遅い日が多いと感じていたとします。4週間分を書き出してみると、遅かったのは8日。そのうち5日が木曜で、残りはばらばら。こうなると「最近ずっと遅い」という感覚は、実際には「木曜に偏っている」に置き換わります。
反対に、遅い日が曜日も時間もばらばらで、仕事の締め日と重なっていた、ということもあります。どちらに転んでも、頭の中だけで考えていたときより、見えているものがはっきりします。
並べるときは、紙でもスマホのメモでも構いません。日付を縦に並べて、帰宅時間と外出の有無だけを横に書きます。気持ちの欄は作らないでください。
別の説明を検討する
生活の変化には、別の理由がつく場合があります。
- 仕事の繁忙期にあたっていないか
- 人事異動や転職の時期ではないか
- 家族や本人の健康状態に変化はないか
- 季節的な要因はないか
これを先に潰しておくと、残ったものの意味がはっきりします。
判断しないという選択
無理に結論を出さなくてもよい場面があります。
記録を続けながら、判断は保留する。そのあいだに、自分が何を望んでいるのかを考える。この2つは同時に進められます。
- 記録を続ける
- 何を望んでいるかを書き出す
- 相談だけしてみる
相談は依頼とは別のものです。話を聞いたうえで進めない判断もできます。第三者に状況を話すこと自体が、偏りを減らす方向に働きます。
相談の場の様子は探偵に相談だけしたい、進める順序は確かめる順序にまとめています。
並べた記録を持っていけば、偏っているのか、それとも本当に何かが重なっているのかを、自分以外の目で見てもらえます。どこに話すか決まっていないなら、相談先を紹介してもらう窓口から始めることもできます。
どこに相談すればいいか分からないとき
探偵社そのものではなく、話を聞いたうえで条件に合う事務所を案内してくれる窓口があります。相談だけで終わっても構いません。ただし、問い合わせのあとに電話で状況を聞かれます。出られない時間帯があるなら、フォームの備考欄に先に書いておいてください。
思い過ごしだったと分かっても、確かめたことは無駄になりません。今夜は、今日の分を一行だけ書いてみてください。
