- 知られる経路
- 知られたあとに起きること
- 自分で調べていた場合
- 依頼していた場合
- 先に潰しておけること
調べていること自体が知られたらどうなるのか。踏み出す前の不安として、よく挙がります。
知られる経路
多くは、調査そのものではなく周辺から伝わります。
- こちらの態度や質問が変わった
- 共通の知人に聞いたことが本人に届いた
- 端末の通知や履歴から気づかれた
- 郵便物や明細を見られた
- 共有のクラウドに保存した画像が同期された
いちばん多いのは、こちらの態度や質問が変わることです。相手はこちらをよく知っているので、いつもと違う聞き方や視線に気づきます。
気づきにくいのがクラウドの同期です。写真アプリやメモの同期で、保存した画像が相手の端末に表示されることがあります。
しずく相談で多いのは、尾行が見つかったケースより、日常の会話から伝わったケースです。
知られたあとに起きること
共通して起きるのは、相手の行動が変わることです。
連絡の取り方が変わり、会う場所と時間帯が変わります。
そしてその後は誰が調べても難しくなります。
- 端末の扱いが厳しくなる。ロックの変更、通知の非表示
- 支払いが現金中心になる
- 外出の理由が事前に説明されるようになる
- 行動のパターンそのものが崩れる
見えていた手がかりが、まとめて消えます。たとえば毎週木曜に遅かった帰宅が、ある週から急に定時になる。それまで並べてきた記録と、その先の行動が比べられなくなります。
気づかれたかもしれないと感じたときも、記録はやめないでください。急に帰りが早くなった、端末の置き方が変わった。その変化も日付と一緒に残しておけば、いつ何が変わったのかが後から分かります。そのうえで、しばらくは何も聞かずに過ごします。こちらから確かめに行くほど、気づかれたという相手の見立てを裏づけることになります。
逆に、こちらが問い詰められる側になることもあります。何を見たのか、いつから調べていたのか。そこで答えに詰まると、話し合いの主導権が向こうに移ります。
自分で調べていた場合
さらに問題が加わります。手段によっては、こちらの行為が話題の中心になります。
- 相手のIDとパスワードで別の端末からログインする
→ 不正アクセス行為の禁止等に関する法律。第11条の罰則は3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金
- 持ち物に位置情報の機器を無断で取り付ける
→ ストーカー規制法の位置情報無承諾取得等の対象になり得る
- 追跡の途中で他人の敷地に立ち入る
→ 刑法第130条の住居侵入等。3年以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金
本来の争点から離れ、こちらが責任を問われる側に回る可能性があります。罰則のほかに何を失うのかは違法な手段で集めた場合に起きることに書きました。
依頼していた場合
依頼していたこと自体が知られる経路もあります。
- 折り返しの電話や留守番電話
- 自宅に届く書面や報告書
- 支払いの記録
- ブラウザの検索履歴
探偵業の業務の適正化に関する法律の第8条は、契約前と契約後の書面交付を義務づけています。書面が発生すること自体は避けられません。受け取り方を先に決めておいてください。
なお同法第10条第1項は、業務に従事する者に対し、業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならないと定めており、業務に従事する者でなくなった後も同様としています。
詳しくは探偵に頼んだことが家族に知られる経路にまとめました。
どこに相談すればいいか分からないとき
探偵社そのものではなく、話を聞いたうえで条件に合う事務所を案内してくれる窓口があります。相談だけで終わっても構いません。ただし、問い合わせのあとに電話で状況を聞かれます。出られない時間帯があるなら、フォームの備考欄に先に書いておいてください。
先に潰しておけること
多くは、事前に決めておけば防げます。
- 記録に使う端末を分ける。共有のクラウドに同期しない
- 検索する端末を分ける
- 周囲に相談する範囲を決める
- 連絡してよい時間帯と手段を伝えておく
- 書面や報告書の受け取り方を決めておく
- 普段どおりの会話を保つ
記録に使う端末は、自分専用のものでも同期の設定を一度確かめてください。写真アプリの共有アルバム、メモアプリのクラウド保存、家族で共有しているカレンダー。どれも初期設定のまま使っていると、思わぬところに表示されます。
最後の項目が一番難しく、一番効きます。質問が増えた、視線が変わった、無口になった。こうした変化のほうが、調査そのものより先に伝わります。
しずく自然に振る舞うのが一番きついのですが、ここだけは意識しておいてください。
記録の取り方は行動の記録の取り方、問い詰める前に考えることは問い詰めるタイミングを間違えるとどうなるかをご覧ください。
- 探偵業の業務の適正化に関する法律(e-Gov法令検索)
