- 請求の根拠になる条文
- 一般的な進み方
- 進める前に決めること
- 期間の制限がある
請求すると決めた場合に何が起きるのか、枠組みを整理します。
請求の根拠になる条文
民法第709条が、故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負うと定めています。
第710条は、財産以外の損害についても賠償しなければならないとしています。精神的な損害に関する規定です。
条文が定めているのはこの枠組みまでで、金額や手続きの具体的な方法は書かれていません。
しずくどう進めるかは、条文ではなく実務の話になります。ここから先は一般的な流れとして読んでください。
一般的な進み方
おおむね次のような段階を踏むとされています。
- 事実関係と手元の資料を整理する
- 弁護士に相談する
- 相手方に請求の意思を伝える
- 話し合い(示談交渉)
- まとまらない場合は調停や訴訟
どの段階まで進むかは事案によって異なります。話し合いで解決する場合もあれば、そうでない場合もあります。
最初の段階の整理は、自分ひとりで始められます。いつ気づいたのか、何を見たのか、手元にどんな資料があるのか。日付と事実を時系列に並べた一覧があれば、弁護士に相談したときの説明が短く済みます。手元の資料は、いつどこで手に入れたものかも一緒に書いておいてください。
請求の意思をどう伝えるかにも、いくつかの形があります。どの方法をとるか、誰の名前で伝えるかによって、相手方の受け止め方も変わります。ここは自分だけで決めず、相談のうえで選ぶほうが確実です。
弁護士への相談を早い段階に置いているのには理由があります。相手方に接触した後では、取り消せない行動が増えるからです。
請求の意思を伝えた時点から、状況が動き始めます。
その前に、何を望んでいるのかを自分の中で整理しておいてください。
進める前に決めること
実のところ、ここがいちばん大事です。
- 婚姻関係を続けたいのか、そうでないのか
- 相手方の交際相手にも請求するのか
- 家族や子どもへの影響をどう考えるか
- どこまで分かれば十分とするか
婚姻関係を続けたいかどうかで、進め方が変わります。続けたい場合とそうでない場合では、選ぶ手段が違ってきます。
子どもがいる場合は、話し合いや手続きの期間中の暮らし方も考えておくことになります。請求の話が家の中に持ち込まれれば、子どもが気づく場面も出てきます。いつ、どこで話をするのかまで先に考えておくと、巻き込む範囲を小さくできます。
しずく決まっていない状態で動き出すと、途中で方針が変わって消耗します。ここは急がなくて大丈夫です。
離婚を視野に入れる場合、民法第770条第1項一号が裁判上の離婚原因として「配偶者に不貞な行為があったとき」を挙げています。ただし同条第2項は、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは請求を棄却できるとしています。条文の詳細は民法が定める離婚原因と不貞にまとめました。
期間の制限がある
民法第724条が消滅時効を定めています。
一 被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないとき。 二 不法行為の時から二十年間行使しないとき。
起算点は「損害及び加害者を知った時」であり、出来事があった時点ではありません。ただし何をもって知った時とするかは事案によって変わります。
詳しくは不貞の慰謝料に時効はあるのかをご覧ください。
請求を考え始めた段階で、事実をどう確かめるかと、手続きをどう進めるかを一緒に相談できると、順番を間違えずに済みます。弁護士法人のグループにある探偵社に聞いてみる方法もあります。
法的な手続きまで視野に入れるなら
大手弁護士法人のグループにある探偵社です。調査の後に慰謝料の請求や離婚の手続きを考えている場合、調べる段階と法的な手続きの段階が繋がっている点が違います。ただし法律相談そのものは弁護士の領域です。役割の違いは記事の中で説明しています。
資料について
手元にあるものが使えるかどうかは、条文からは決まりません。証拠に関する定めが条文にないためです。
集め方によっては、自分が責任を問われる可能性がある点にも注意が必要です。自分で集めた証拠は使えるのかにまとめました。
いずれにしても、具体的な判断が必要な場合は弁護士にご相談ください。この記事は条文の枠組みを整理したものであり、個別の事案についての助言ではありません。
なお、調査にかかった費用を相手方に請求できるかは別の論点です。条文で確認できる範囲は浮気調査の費用は慰謝料で回収できるかにまとめました。
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