- 受け取った日に全部読まなくていい
- 自分の記録と並べて読む
- 分からないところは事務所に聞く
- 使う場面ごとに、出すものを分ける
- 手元に置いておくあいだのこと
封筒を受け取った。中に何が書いてあるかは分かっているつもりでも、開けるまでに時間がかかる。そういう人は少なくありません。
受け取った日に全部読まなくていい
報告書には、時刻と場所と写真が並んでいます。結果がどちらであっても、一度に読むと気持ちがついていきません。
受け取った日にやるのは、しまう場所を決めることまでで構いません。
読むのは、読める日に読めば足ります。
しずく報告書は逃げません。今日は封を開けずにしまっておく、という日があっても大丈夫です。
読む日を決めたら、一人になれる時間と場所を先に確保してください。途中で家族に声をかけられると、慌てて隠すことになります。
自分の記録と並べて読む
読むときは、報告書だけを見るより、自分で付けていた記録を横に置いたほうが中身が分かります。
- 調査した日に、自分の記録では何と言われていたか
- 帰宅した時刻が、報告書と自分のメモで合っているか
- 見失った時間や、追えなかった区間があるか
- 報告書に出てくる場所が、以前から記録にある行き先かどうか
たとえば自分のメモに「金曜 23時10分帰宅 会社の飲み会と」とあり、報告書のその日の欄に別の場所での行動が書かれていた。こうした食い違いは、報告書だけを読んでいても気づけません。逆に、言われた理由どおりの行動だった日が分かることもあります。どちらも、確かめたかったことの答えです。
時系列が途中で途切れていたら、そこは「何もなかった」ではなく「分からなかった」時間です。もう一度頼むかどうかを考える場面では、この違いが効いてきます。考え方は浮気調査が失敗した後にもう一度頼むときに書きました。
分からないところは事務所に聞く
読んでいて引っかかったところは、書き出して事務所に聞いてください。報告の方法と期限は契約で決まります。探偵業の業務の適正化に関する法律の第8条第2項は、契約後に渡す書面の記載事項として、調査結果の報告の方法及び期限を挙げています。
- 写真に写っている人物を、どう確認したのか
- 見失った時間があるなら、その前後の状況
- 報告書に書いていない補足の記録があるか
- 再発行や追加の説明を頼めるのはいつまでか
聞くのは、受け取ってから日を置かないうちのほうが話が通ります。担当者の記憶が新しいうちに、メモを見ながら電話で確かめるのが楽です。
事務所が持っている写真やデータの扱いも確認しておきます。第8条第1項は、契約前に書面で説明する事項として資料の処分に関する事項を挙げています。いつまで預かられて、どう処分されるのかは、契約の書面に戻れば書いてあります。
使う場面ごとに、出すものを分ける
報告書をどう使うかで、誰に何を見せるかが変わります。
配偶者と話し合う場合は、原本を渡さないでください。何を見て分かったかをどこまで話すかも、先に決めておきます。順番の決め方は浮気の話し合いの前に準備することが参考になります。
相手の家庭に伝えることを考えている場合は、報告書を見せる前に一度立ち止まってください。伝えた後は元に戻せません。考えておくことは浮気相手の配偶者に伝えるべきかにまとめています。
弁護士に見せる場合は、報告書だけでなく契約の書面と自分の記録も一緒に持っていくと、前提から説明し直さずに済みます。
しずく報告書がどこまで手続きの役に立つかは、条文だけでは決まりません。使う場面と事情によって変わるので、具体的には弁護士に聞いてください。
慰謝料の請求を考えるなら、期間にも気を配っておきます。民法第724条は、損害及び加害者を知った時から3年間、または不法行為の時から20年間行使しないときに、請求権が時効で消滅すると定めています。報告書を受け取った日がいつ「知った時」にあたるかは事案によるので、日付の判断は弁護士に任せてください。
手元に置いておくあいだのこと
すぐに使わない場合も、報告書は手元に残ります。写しを作るなら、必要な枚数だけにしてください。スマホで撮って保存すると、家族と共有しているアルバムやクラウドに同期されることがあります。
読み返す回数も決めておくと楽です。眠れない夜に何度も開くと、そのたびに受け取った日の状態に戻ります。次に読むのは弁護士に会う前日、のように用事と結びつけておくと、しまったままにしておけます。
これから依頼を考えている段階で、報告書を受け取った後の手続きまで見据えておきたいなら、弁護士法人のグループに入っている探偵社に相談する方法もあります。調べた後に、手続きの相談先を一から探さずに済みます。
法的な手続きまで視野に入れるなら
大手弁護士法人のグループにある探偵社です。調査の後に慰謝料の請求や離婚の手続きを考えている場合、調べる段階と法的な手続きの段階が繋がっている点が違います。ただし法律相談そのものは弁護士の領域です。役割の違いは記事の中で説明しています。
報告書は、読んだ日に何かを決めるためのものではありません。手元にあるという事実が、これから先の選び方を少し広げてくれます。
- 探偵業の業務の適正化に関する法律(e-Gov法令検索)
- 民法(e-Gov法令検索)