- 2つの場面を分ける
- 自分が参加している会話
- 自分がいない場所での録音
- 録音したあとに起きること
会話を残しておこうと考える方がいます。ここも整理されないまま語られやすい領域です。
2つの場面を分ける
録音といっても、性質の異なる2つの場面があります。
- 自分も参加している会話を録音する
- 自分がいない場所に機器を置いて録音する
この2つは扱いが違います。まとめて論じられていると、判断を誤ります。
しずく同じ「録音」という言葉でも、中身が別物です。ここを分けてください。
自分が参加している会話
自分が当事者として参加している会話を録音する行為については、一般に問題が少ないとされています。
ただし、この点を直接定める条文は確認できていません。実務上そう扱われているという水準の話です。この記事では断定しません。
録音できることと、それをどう使えるかは別の問題です。
どう扱われるかは、事情によって変わります。具体的な判断が必要な場合は弁護士にご相談ください。
自分がいない場所での録音
こちらは性質が変わります。自分が参加していない会話を、機器を仕掛けて録音する行為です。
条文で確認できるのは、その周辺で生じうる問題です。
- 他人の敷地に立ち入って機器を設置する場合
→ 刑法第130条の住居侵入等。3年以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金
- 相手の持ち物に位置情報の機器を取り付ける場合
→ ストーカー規制法の位置情報無承諾取得等の対象になり得る
刑法第130条は、正当な理由がないのに人の住居や人の看守する邸宅、建造物などに侵入した者を処罰の対象としています。
また、録音そのものとは別に、得た内容をどう扱うかで別の責任が生じる余地があります。
しずく設置する場所と、中身の使い方の両方で問題が起きます。片方だけを見て判断しないでください。
録音したあとに起きること
法律の話から離れて、実際に起きることも押さえておく必要があります。
- 機器が見つかって警戒される
- 録音を突きつけて話し合いが決裂する
- 内容が想像と違い、こちらが消耗する
- 相手が態度を硬化させる
2つ目は見落とされがちです。証拠を示せば認めさせられると考えても、そこから話し合いが進むとは限りません。
そして一度警戒されると行動が変わり、その後は誰が調べても難しくなります。
目的を先に決める
何のために残すのかによって、必要なものが変わります。
- 話し合いの材料にしたい
- 自分の記憶を整理したい
- 別の道を考えている
2つ目であれば、録音より記録のほうが向いています。日付と事実だけを書き留めていく方法です。疑いが強いときは記憶が変形しやすく、後から見返せる形にしておくと自分の思い込みと事実を切り分けられます。
記録の取り方は夫の浮気を自分で確かめる方法と、その限界にまとめました。
集めたものがどう扱われるかは自分で集めた証拠は使えるのか、スマホを見る行為については配偶者のスマホを見るのは違法かをご覧ください。
- 刑法(e-Gov法令検索)
- ストーカー行為等の規制等に関する法律(e-Gov法令検索)